大好きな仏さまがおられたお寺へ
一週間前のこと・・
奈良の岡寺に行って来ました。
「1番好きな仏さまは?」と聞かれたら、今私の頭に浮かぶのは、岡寺の弥勒菩薩さま。
初めてお会いしたのは、たぶん高校生の頃、京都の博物館で。
常設展示でたくさん並んでおられる仏さまの中におられて、思わず足が止まった。
「なんて可愛らしくてきれいな仏さんなんやろう・・私もこんな仏さんが彫りたい!」
幼い頃、母が時々博物館に連れて行ってくれた。
三十三間堂とセットのときもあったし、博物館だけのときもあった。
お弁当持ちで行って、噴水のそばでおにぎり食べることもあったし、
食堂でミートソーススパゲッティを食べさせてもらえることもあった。
好きな仏さんがいはると、「絵描きたい」って言うて
母にもらったメモ用紙に仁王さんの絵を描いたりすることもあった。
その頃にもお会いしてたかもしれないけれど、はっきりと覚えてるのは高校生の頃。
彫ることを始めていたから、見方が変わっていたんやろう。
金銅仏やから木彫仏とは違うんやけれど、
あの柔らかなお身体の線と微笑みに魅了されて。
それから何回お会いしたやろう?
いつも博物館のガラス越し。
もともといはったお寺はどんなとこなんやろう?
帰らはることはないんかな?
博物館、きれいにしはってから常設で出てはる仏さまが少なくならはった。
お会いするのが難しくなってしまった・・
お寺には「お身代わり」の仏さまもおられると知った。
奈良、飛鳥の岡寺さん。大好きなあの仏さまがおられた場所へ、行ってみたいと。
車が行き違い出来ない細い坂道を登った先に、立派なお寺があった。
塔の前からの景色。
赤、緑、両方の色のモミジ。
塑像のご本尊さまの、ふっくらとやわらかな指先が今も頭から離れない。
何体もの仏さまがおられて、順にお顔を見ながら進んで行った先におられたお身代わりの仏さま。
再会・・ではなく、初めまして、なんやけど、
うまく言えへんけど、似ておられても違う仏さまで、でもやっぱりこの方も好き!と思える仏さまで・・
「来れて良かった」
そう思える場所やった。
今回お寺の方にいろいろとお話を聞かせていただくことが出来て、楽しい時間を過ごさせていただいた。
ただお参りするだけではなく、少し深く知ることが出来るとまた見え方も変わってくる。
私も作り手の目線を持っている者として、何かお伝えしていけたらいいなぁと思う。
紅葉だけでなく、美しいものはたくさん。
また、違う季節に。
会いに行きます。
- 2018.12.01 Saturday
- 仏さま
- 22:00
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- by けっち