新しい彫刻刀
先日購入した5厘の平刀と、ストックしてあった3分の切り出し刀。
昔父が彫った等身大の肖像の端材で、柄を作る。
30年も仕事していると必要な道具はあらかた揃っているから、道具を買いに行くこともほとんどない。
でも平刀は使い込んで短くなってしまったので、新たに購入した。
短くてもまだまだ使えるんやけど、長くないと彫りが届かへんところもあるので。
ほんまは5厘やなくて、3厘がほしかったけど、「ない」って言われた。
もう1件の道具屋さんやったんかなぁ?
そちらの職人さんはもう亡くならはって、お店がなくなってしまった。
柄を据えるのは大好きな作業。
父から教わったとおりに今も手を進める。
修行に行くことが決まって、最低限必要な道具を父と一緒に四条の常久さんに買いに行って、
父に教わりながら二人で柄を作った。あれも7月やったなぁ。
柄の木には桧を使う。
柔らかくて削りやすいから、楽しくて。
自分の手になじむように形を整えた柄。削りたてで真っ白な木は、また使い込まれて色が変わっていく。
残りの人生、一緒に仕事してくれる道具たち。
もう5厘の平刀は買い足さんでも大丈夫やろう。
・・「こんな細い道具、何に使うの?」って思わはりますか?
いつも彫ってる1寸のお地蔵さんの、耳の後ろ彫るのに使います。
他にも、観音さまの首元とか。
私は細かい仕事が多いので、細い道具がけっこう必要です。
しっかり研いで、大切に使います!
- 2017.07.15 Saturday
- 道具たち
- 23:29
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- by けっち