彫っている手を見て思うことと、彫っている手を止めて思うこと

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    彫っている手を止めて、自分の掌を眺めることが時々ある。

     

    私の掌は、父の掌と同じ大きさ。

    自分の掌を見て、父の掌を思い出す。

    昔、合わせた掌は同じ大きさで、指の太さは父の方が1、5倍ほど太かった。

    「うわぁ!大きさ一緒やなぁ!」

    そう言って2人で笑い合ったなぁ。

    どれくらい近づいているんやろう?比べたくても、もう合わせることは出来ないから。

     

    それでもずいぶん肉厚になった掌は、親指の付け根には力こぶも出るようになり、

    皮が分厚くなった右手の親指と人差し指は、ちょっと切ったくらいでは出血しない。

     

    彫っている自分の手元を見ていて、

    彫っている父の手元を見ていたときのことを思い出すこともある。

     

    重なって、つながっている二人の手。

    右利きの父、左利きの私。木と刀を握る手は逆やけど。

     

     

    最近、また別のことも考えるようになって。

     

    削られている木が、この掌の中で、

    「なんやクッションきいてて気持ち良いなぁ〜」と思ってくれてたらいいのにな、と(笑)

     

    前は、彫っている自分が木肌の気持ち良さに癒やされてたけど、

    今は、木にそう思われたいなぁ、と。

    「なんやめっちゃ気持ち良い思ってくつろいでる内に、なんやめっちゃ格好良くなってるやん!」

    なんて思ってくれてたらいいのになぁ〜。

     

     

    「木に慣れるんやなくて、木になってしまえ」

    父にそんなことも言われたなぁと思い出す。

    木の気持ちに寄り添って仕事が出来たら、木に喜んでもらえるやろか。

     

    そんなことも考えながら、今日も一日木を削っていた。

     

    人にも木にも喜んでもらえる、そんな仕事がたくさんしたい。

     

     


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