小菊がきれいに咲いたから
たった1輪から、大きく育った小菊たち。
小菊がきれいに咲いたから、お墓に持って行ってあげよう。
そう思って、昨日出かけてきた。
仕事場に父の写真があって、
いつも一緒に仕事しているみたいな気分でいるもんやから、
お墓参りもあまり行かない。
花がきれいに咲いたのと、仕事がちょっと煮詰まっているから、
気持ち切り替えたくて出かけたのもあるやろか。
草抜きをしていると年配の男性が一人、ゆっくりと墓地に入って来はる。
途中で追い越して来たひとや。
少し離れた所から、お念仏を唱える声が聞こえてくる。
その後、六地蔵さんの方にお参りしにまわると、自転車を押した男性が一人。
「こんにちは」と挨拶を交わす。
お墓で出会うお参りのひとは、男性の方が多い。
私はそんなにしょっちゅう行くわけではないけど、行くたびによく一緒になるひともいはる。
どなたが眠っておられるのかわからないけど、
きっとみんな、
会いたくて、話したいことがあって、ここに来る。
「一生懸命彫るから、見守っててな」
そう手を合わせて、帰ってきた。
生きてはるときは耳遠かったから、こんな小さい声では聞こえへんかったよなぁ。
ゆっくりと、大きな声で、
目を見てなるべく笑顔で。
長い会話は要点をかいつまんで通訳してたっけ。
そんなふうに過ごしていた時間をふと思い出した。
仕事場の写真の前にも、小菊の花。
- 2018.11.12 Monday
- お父ちゃん
- 20:00
- comments(0)
- trackbacks(0)
- -
- -
- by けっち