木と自分

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    これは私の和つなぎです。  ハートの2連、もう7、8年使っています。


    私の作品は、

    「つけていると、つい触ってしまう。お守りみたい」

    そう言ってくれはるひとが、何人もあるのですが、私もこの前、その気持ちがわかりました。


    つながったハートは、持たれる方それぞれに想う相手があると思いますが、

    私のハートは“木と自分”です。

    もともと、自分用に彫ったわけではなく、
    でも、彫っているうちに手元に残したくなりました。

    仕事として彫っているので、みんな手放すものと思っているから、作品に執着はないのですが、

    木に呼ばれるのでしょうか? 極まれに、手元に置いて、自分で育てるものがあります。


    あめ色に光りはじめたこのハートを握りしめ、
    ある決心を口にするとき、「大丈夫、大丈夫!」って、言い聞かせてる私がいました。


    この先、いろんなことが待っている、

    新しい出逢いも、しばしの別れも、

    楽しいときも苦しいときも いつも私に寄り添って、

    いろんなことを見届けて、

    いろんな思いを吸込んで、

    私と一緒に育っていってくれる。 胸元で輝きを増しながら・・・


    これからもたくさんの木と一緒に、

    語らいながら、折り合いつけながら、

    誰かの心に寄り添うものを生み出していきたいと思っています。


    たくさんの出逢いを楽しみに。



    ストラップ

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      白檀の玉と、天然石、チェコビーズなどを組み合わせたストラップです。

      すごく好きなデザインなんやけど、
      一時期ストラップの金具が手に入らなくて、作るのをやめていました。

      それが最近別のお店で見つかって、また作ることが出来るようになり、チロルさんに置いてもらっています。

      白檀の玉の直径は10ミリほど。
      人差し指、親指の2本の指ではさみ持って、削っていきます。

      つるっとすべったら指も切れるし、
      落としてしまうと小さいものなのですぐ行方不明に・・

      なので“ぎゅゅ〜〜っ!”とにぎって彫っていくから、
      彫った次の日も、人差し指の先はしびれて感覚がありません。

      小さいものほど彫るのは大変

      石とビーズの色合わせも、彫るより手間のかかる作業で、
      メインの石を決めた後は、大小たくさんの材料の中から、何度も並べ替えて選んでいきます。

      同じものは多分出来ない・・・そのときそのときの感性で、組み合わせを選んでいます。


      こんなに手間がかかるのに、このストラップが大好きで作りたくなってしまうのは、

      使い込んでもらうと白檀の玉がぴかぴかになって、

      天然石に負けないくらい光りだすから!!


      自分でつけている分は「えっ!これ木なん?!」って言われるくらいになってるんですよ。


      手元で育てていただけたら、幸せです。





      新しい出会い

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         アークアートの岩本雅晴さんに、
        「北浜のギャラリーでねこ展があるから、どう?」と、声をかけていただいたのが先週木曜日。

        開催初日の昨日、飛び入り参加で、岩本さんと一緒にウチのねこ達を連れて行きました。

        北浜のオフィス街・・・から勝手に想像していたのと違って、
        ツタの絡まる大正時代の建築だという、とっても素敵なビルで、
        その1階にあるこれまた雰囲気のあるギャラリーで。

        さっそくオーナーさんに見ていただくと、

        「木はいいよね〜、育つもの!」とのお言葉。

        あぁ、わかってくれるひとに出逢えた!!と、とても嬉しかったです

        いつも、私が彫って完成じゃなく、
        持ってもらったひとのところでたくさん触ってもらって、育ててもらって、
        どんどん良いものに、そのひとだけの作品にしていってほしいと思って仕事をしています。

        それが木の魅力だと思うし、それを生かすために、木目や、種類や、いろんなこと考えながら、
        それぞれの作品に一番合った木で彫るように・・・

        それを理解してくれはるひとに出逢えて、作品を預けることが出来ました。

        岩本さんに感謝です。

         
         猫化 NEKOBAKE展はGALLERY遊気Qさんで
         4月24日(水)から5月17日(金)まで(5月3・4・5・6・12日は休み)
         12:00から19:00(最終日は17:00まで)

        大阪で大々的に行われている春から初夏の猫まつりイベントだそうで、
        他にもたくさんのギャラリーや猫喫茶などで、ねこ展が開催されています。

        ねこ好きさんのパワーはすごいですね


        カリンの木

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           今、カリンの木を彫っている。
          「この前、花見てきたよな〜」と思いながら。

          仏さんを彫る木の種類は、だいたい決まっていて、

          白檀、ヒノキ、楠、松など。

          だからカリンを彫るのは初めて。

          何になるのかというと、おりんの台。

          今までおりんの台は、楠、ケヤキで彫っていたけれど、
          木の種類が変わると同じデザインでも感じが変わるので、いろいろ試しているところ。

          のこぎりを入れると、なんだか、バターのような?香りがした。
          堅くて、削る端から光っていく。
          夢中で彫っていたら指の皮がめくれてしまった。

          仏さんだけを彫っていたら、刀を入れることもなかった木やろなぁと思うけど、

          でも、
          昔のひとって、もっといろんな種類の木で仏さん彫ってはったのかな?とも思った。

          だって木自体が仏さんやなって、感じるときがあるから。


          これからどんな木と出逢えるか、

          楽しみにしながら、ひとつひとつ、丁寧に仕上げていこう。




          大切なこと

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             今朝、出勤前の友達に

            「お仕事がんばってね〜私もがんばるわ!」ってメールしたら、

            「今日も一日
            楽しくがんばろうな」って返事がきた。

            前向きでいい言葉やなぁ〜と思った。


            楽しく働くって、簡単なようで難しいことやね。

            食べるために、好きでない仕事してる人もいはるやろうし
            調子悪くて、がんばるのがしんどい人やっていはるやろうし・・

            いろんなこと考えてしまうけど。


            仕事に限らず、楽しくがんばるって、けっこう難しいと思うし、

            だから楽しくがんばれるってことは、それだけで幸せなことやし

            過ぎていく時間は止められへんのやから、

            悔いなく一日がんばらんとね



            桜満開

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              なんか、めっちゃ行かなあかん気がして、自転車で遠出した。

              そしたら満開の桜!

              八重咲きの桜や、



              緑っぽい花びらの桜も。



              「ソメイヨシノだけが桜やないんやで!!」と言われてる気がした。

              そうか、このコらに、呼ばれたんやな。



              このコはなんやろう?とみていたら、
              通りかかったご夫婦のご主人が、「花梨ちゃんやな」と言ってはるのが耳に入ってきた。

              ちゃん付けなんや(笑)と思いながら、そういえば秋に実がなっていたのを思い出す。


              季節が変われば表情も変わる。

              花の季節も好きやけど、
              これからの季節のぴかぴかの葉っぱたちも大好き!!

              大ちゃんのしっぽ

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                しっぽにゃんこの、1番新しいコです。

                このシリーズは、顔は彫りません。後ろ姿を愛でていただきたい。
                前からのラインも可愛いんですけど。

                出来あがって娘に見せたとき、
                「しっぽが大ちゃんやな」って言われました。

                そう、大吉はこんな後ろ姿やったなぁ。

                大が逝ってもう4年半。

                この間、近所でご飯をもらっている猫さんたちを目撃しました。
                みんな、しっぽを立てて、
                「あぁ、猫ってご飯のときこんなんやったなぁ〜」って・・・

                だんだん猫と暮らした日々が遠ざかり、
                忘れてしまっているしぐさもあって・・・

                でも、
                だっこしたときの柔らかいお腹や、
                すべすべの毛並みの手触りは今も覚えています。

                しっぽが太くって、鼻が低くって、
                たぶん洋猫の血が混じっていたんやろうけど。

                大が逝って1年くらいは、他の猫さんを見るのもつらかったし(動いてるの見ただけで号泣)
                触るなんてとんでもない・・・

                今はもう、大丈夫だけど、
                よその猫さんを触れば触るほど、
                大吉の感触が思い出されて。

                手にしみ込んでるんですね。

                だからねこを彫ると、
                大ちゃんみたいなコになってしまいます。




                これでまた

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                   今日は乳がん検診に行って来ました。

                  20代の頃に乳腺症と言われ、
                  30代になってからは2年に一度の市の検診に必ず行っていました。

                  それが2年前、市の検診でひっかかり再検査・・・
                  それ以来、年に一度は病院に検診に行くようにしています。

                  だってあの、
                  「病院へ行ってしっかり調べてください」の封筒が届いたときのなんともいえない息苦しさ!

                  いろんなこと考えてしまいますよ〜

                  すぐに受診出来ればいいけど、
                  忙しくてなかなか行けなかったりすると、その間ずっと頭の中で悪い結果ばかり考えてしまって・・

                  幸い大丈夫だったのですが、

                  まだまだ頑張って働かなあかんし、
                  娘をひとりにするわけにはいかないし、
                  もっともっと彫りたいし。

                  もともとそう思って欠かさず検診に行っていたのですが、その思いがさらに強くなりました。


                  万が一のことがあっても、早期発見やったら治る確率も高いわけやから、

                  一瞬痛い思いはしますが、それでも自分のために。

                  「大丈夫ですね、じゃあまた1年後に」
                  って先生に言ってもらうと、

                  「よっしゃ!これでまた1年頑張れる」って思いますよ。






                  またね

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                      花びら、空を走って  地面で満開。

                    そして 雨。

                    ありがとう、また来年やね

                    会いたいけど・・・

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                       昨日の朝日新聞に、東大寺三月堂のお不動さんが載っておられた。

                      「この像が東大寺のどこに安置されていたかすぐに答えられる方は、美術史の専門家か、よっぽどの東大寺ファンでしょう。」
                      と書いてあったが、私はこのお不動さんが大好きだ。

                      初めて出会ったのは、小学校1年生か2年生のとき。
                      図工の教科書の最後のページに、お顔だけの写真が載っていた。

                      そのお顔を見て、どんな身体か想像して絵を描きましょう、という課題だった。
                      実際に授業で絵は描かなかったのだけれど、

                      玉眼の力強い眼、
                      彩色がとれてほっぺに見事な木目が現れているそのお顔に、私はすっかり心を奪われてしまった。


                      「どんな身体してはるんやろう・・?」
                      どうしても全身像が見たかった私は、父に尋ねた。

                      答えは、「自分で調べてみ」

                      いつもそうやった。
                      鳥の名前も、花の名前も、
                      興味をもったものは自分で調べさせられた。
                      だからこそ、いろんなことが覚えられたんやと思う。

                      お不動さんも、父の仕事場にあるたくさんの本を見て、小さな白黒の写真を見つけ出した。

                      立像だと思っていたら座っておられて、見てみないとわからへんもんやなと思ったのを覚えている。

                      それでも見つけられたことが嬉しくて、八つ切りの画用紙にお姿を描いて、
                      写真には光背は写っていなかったので、想像で火焔光背も描いて、
                      自分の勉強机の前に貼って、毎日ながめていた。

                      初めて実際にお会いしたのは、多分高校生のときかな?

                      三月堂を訪れて、
                      「あっ!あのお不動さんやっ!!」

                      父の部屋で見つけた写真には、東大寺のどこにおられるとは書いてなかったから・・・

                      広いお堂のすみの方に、童子さんを従えて、他の大きな像に囲まれて、
                      薄暗い中に座っておられたお不動さん。

                      でも、私には生きて呼吸しておられるように見えて、
                      いつもご真言を唱えて、手を合わせて、

                      あれから何度話しかけただろう。


                      そのお不動さんが、今、東大寺ミュージアムの大型展示ケースに安置されているという。

                      仏を彫る人間としては、
                      横や後ろのお姿が見られるまたとない機会だ。


                      でも、手を合わせて拝んできた人間にとっては、
                      そういう所でお会いしたくないとも思う。

                      会いたい。でも・・・

                      迷っている。


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