また月が変わる

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     今年もきれいに咲いてくれました。

     

     

    今日は風が涼しくて、冷風機も使わずに仕事が出来た。

    日中聞こえてくるセミの声もずいぶん少なくなって、あぁ、明日からはもう9月やなぁ。

    陽が落ちるのも早くなったし、もうちょっとしたら今度は「寒なってきたなぁ〜」なんて言い出すんやろうなぁ。

     

    一年も三分の二終わってしまったやん!大丈夫か?!もっと頑張らなあかんやないか!!

    でも、

    彫ってるとすぐに時間が経ってしまって。

    夢中で彫って、堅い木やったら手が腫れてきたり爪がはがれてきたりすることもあるんやけど、

    それでも彫って。

    でも、数が出来る仕事ではなくて、

    何日もかけて仕上げるものがほとんどで、早く出来るものでも一日ひとつで。

     

    昔、一緒にお仕事させてもらってた作家さんに

    「玉が揃ってたらなんでも出来るから、揃えとかなあかんで」って教えてもらった。

    作品の数が揃ってたらどんな仕事がきてもすぐ受けられるよって。

    なかなか揃わへんなぁ・・と思いながら、何年たったやろう?

     

    「京都では今度いつやるの?」

    いろんな人が聞いてくれはるけど、今年は個展の予定はなくって。

    来年の秋、また東京で!は心に決めているんやけれど。

     

    いろいろ彫りながら、いろいろ考えながら、

    日々、木に向かっている私です。

     

     久しぶりに和つなぎⓇの新作。

     

     

     

     


    夏休みの思い出

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      大学が夏休みの娘。休みといってもほとんど家にいない。

      先週はサークルの合宿やったし、あとはバイトとかで、やっぱり一緒に晩ご飯食べることはほとんどない。

       

      保育園や小学校の頃は、「今年はどこに連れて行ってやろうかなぁ?」って、一生懸命考えたっけ。

      ウチの娘は水族館が好きやから、一日乗り放題のお得な切符で神戸の須磨水族館まで行ったこともあった。

      昼から夜までずっといて、イルカショー3回も見たっけなぁ(笑)

      なるべくお金かけずに、でもたくさん楽しませてやれる場所・・毎年探して2人で出かけた。

       

      10年前はまだそんな夏を過ごしていたんやなぁ。

      もっともっと遠い昔に感じるけれど。

      あの頃は仕事もめっちゃ忙しかったし、一緒に遊べる時間が私もいい息抜きになって、嬉しかった。

       

      今は、

      娘には娘の世界があって、

      元気に楽しく飛び回っている。

       

      それでいいよ〜。いっぱい楽しい時間過ごしてな〜!

       

      今夜も一人。外からは虫の声。

      日中はまだまだ暑いけど、少しずつ夏が終わっていく気配。

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       


      残暑厳しく

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        関東では雨が続いているそうですが、京都は日差しの強い暑い日が続いています。

         

        今年は湿度が高くって・・ほんまにしんどいです。

        今日も洗濯済んでちょっと休憩・・って思ったら急に息苦しくなって頭真っ白になりかけたので、慌ててエアコン稼働させました。

         

        「生きてんのってしんどいなぁ」って思うこともあるくせに、

        「今ここで死んだら娘に迷惑がかかる!」と思ってしまう私です(笑)

         

        熱中症やなくても、

        いつ大地震が起きるかわからへんし、

        ミサイルが飛んでくるかもわからへんし、

        人生何が起こるかわからへんけど、

         

        もし何か突然起こってしまって、それに巻き込まれて人生が終わってしまうのならば、

        出来れば蓮華を彫っているときがいいなぁ〜なんて考えています。

         

        そしたら終わってしまったことも何も気づかないまま、ずっと花びらを彫り続けていられるんやないやろうか?

        なんて。

         

        でも、

        出来れば世界は穏やかで、青い空が続いていってほしいですよね。

         

         

        身体も心もちょっと夏バテ気味ですが、

        頑張って仕事してます。

         

        皆様もどうかご自愛くださいね。

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         


        小さい猫たち

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           ちびにゃんの木出し。小さい方のサイズなので高さ2センチ。

           

           

           粗彫りの状態。これでもう猫に見えるのは私だけ?

           

           

          猫を彫りながらいつも考える。

          あと何匹猫を彫って送り出したら、

          もう一度あたたかくって柔らかい、生身の猫と一緒に暮らせるんやろう?って。

           

           

          彫りながらいつも思い出している。

          大吉の

          ひんやりした鼻先や、耳の後ろのフカフカの毛の感触を。

          お腹を揺らしながらこっちに歩いてくる姿や、

          かけっこして勝って、ご機嫌さんですり寄ってくるときの顔を。

           

          人の子供は、大きくなって一人前になったら巣立っていくけれど、

          猫の子供は大人になってもずっと側にいてくれる。

          でも、後からきたのに追い越して逝ってしまう。

           

          猫1匹、最初から最後まで養ってやれる自分にまだなれていない・・

           

           

          いつかまた!

          そう思いながら何年も経ってしまった。

          もっともっと頑張らんとあかんなぁ。

           

          もしも出来ることならば、

          生まれ変わった大吉と

          もう一度一緒に暮らしたい。

           

           

           

           

           

           


          お盆の思い出

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            お盆休み・・はないけれど、昨日は娘とお墓参りに行って、その後母の所に寄って来ました。

             

            夕方やったけど墓地の水道管は熱々で、いつまで待っても水が冷たくならなくて。

            「お湯やけど勘弁してな〜」と、墓石にかけてきました。

            母と姉家族がお参りしたあとだったので、お花はたくさんあったし、ウチは冷たい缶ビールだけで。

            お線香あげて、「お母ちゃんとこで待ってるしな」って名前をなぞって声かけて、実家に行きました。

             

            お盆のお供えや、お迎えの仕方もその土地土地によっていろいろですね。

            子供の頃、父の田舎(愛知県蒲郡市)では綺麗なお迎え提灯持たしてもらって、夕方お墓へご先祖さまをお迎えに行きました。

             

            実家では、迎え火と送り火に、白檀を焚きます。

            たくさん白檀の仏さまを作った父を、私が今仕事で削って出る木くずで迎えて、送ります。

            夕方、表で火をたいて、おりんを鳴らして、父を迎えます。

            母と、娘と、3人で。

            何年も続けてきたことです。

             

            実家は、くねくね曲がった行き止まりの路地の奥。

            きっと、いつもの仕事着で、ちょっと猫背の父がしっぽをピンと立てた猫3匹従えて、

            こっちに向かって歩いてきてるんやろうなぁ。

             

            いつもそう思って、見つめています。

             

             

             

             

             

             

             


            撫でるように磨くように、木を削る

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              このところ細かい仕事が何日か続いた。

              暑い仕事場で、頭が痛くなってきたり息苦しくなってきたりするたびに休憩を挟んで、座って彫り続けている。

               

              今年思ったこと。

              「眼鏡って暑いんやなぁ・・」

              ・・去年の夏は、まだ老眼鏡をかけていなかった。

              今年はかけていないと細かい仕上げが出来なくなっている。

               

              小さい作品は、小さいから削る面積が少ないしすぐに完成する・・というわけではなくて、

              小さいからこそ細かく細かく、

              撫でるように、磨くように、木の表面に刀を滑らせていく。

               

              最後はサンドペーパーで磨いて仕上げるって思ってはる人がけっこう多いけど、彫刻刀だけで仕上げ。

              よく見てもらうと刀目が見えるんですよ。

               

               例えば直径10ミリほどの桂材の玉。

              このあと何色か色を重ねて塗装をかけて、アクセサリーに仕上げていく。

              色の変化をつけたいので、もっとツルツルに削ることも出来るけど少しだけ刀目を残す。

              表面のこの細かい刀目が、使い込んでもらう内に味になっていく。

               

              機械で削って研磨したら、

              きれいなまん丸でツルツルの玉が短時間で出来上がるのかもしれないけれど、

              この小さな木を愛おしみながら日々大切に使って、育ててくれはる人もいはるから・・

               

              お地蔵さんやちびにゃんこの仕上げは、もっと細かく削るので、刀目もほとんどわからない。

               

               

              老眼が進む前に、出来るだけたくさん小さい仕事をしておきたいなぁ。

              生涯眼鏡なしで彫っていた父のようにはいかなかったけど、

              それでも眼鏡をかければ見えて彫れることに感謝して、しっかりたくさん仕事がしたい。

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               

               


              刃物と一緒に気持ちも研ぎ澄まして

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                今度のお地蔵さんは、少し細め。ここからまだ仕上げに一日かかる。

                 

                 

                高さ1寸1分、幅と奥行き6分で木出しして彫り進めていくお地蔵さん。

                途中、ウチのお地蔵さんたちの間に入ってもらって、バランスを見比べながら彫り進めていく。

                仕事の手を止めるときも、一緒に並んでもらっている。

                ひとりでさみしくないように・・と。

                 

                ふっくらしてはったり、ちょっと痩せてはったり、お顔もいろいろ。

                 

                「どんなひとのところにいくんやろうなぁ」

                って、彫りながらいつも思う。

                 

                お顔の仕上げはいつも周りが静かになった夜中にすることが多いんやけど、

                今、暑くて、昼間ずっと使っている冷風機の音に周りの音がかき消されるから、しっかり深く集中出来る。

                 

                仏さまを彫るという仕事は、身を削ること・・そんなふうに仕事をしてきた人たちを、ずっと見ながら育ってきた。

                私もあと何体彫れるんやろうなぁ。

                出来るだけたくさん、誰かの役に立てればいいな。

                 

                さぁ、刃物を研いで、最後の仕上げ。

                 

                 

                 

                 

                 


                今日から8月

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                   暑さを和らげてくれる、涼しげな花の色。

                   

                   

                   これも夏向きに。何色かの色を重ねて、楠の木のピアス用。

                   

                   

                  8月、厳しい暑さやけど、夕暮れにはヒグラシの声。

                   

                   

                   

                   


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