醍醐寺の桜
忙しくしている内に桜が散ってしまいそうで、慌てて醍醐寺さんに花を見に。
お天気も良く、平日やけどたくさんの人で。
外れの方に、ひっそりと咲く1本の桜。
きっと以前は、たくさん枝を広げて、たくさんの花を咲かせていたんやろうなぁ。
凜と立つその姿。「長生きしてね」と思わず祈った。
- 2018.03.29 Thursday
- 木や草花
- 21:58
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- by けっち
忙しくしている内に桜が散ってしまいそうで、慌てて醍醐寺さんに花を見に。
お天気も良く、平日やけどたくさんの人で。
外れの方に、ひっそりと咲く1本の桜。
きっと以前は、たくさん枝を広げて、たくさんの花を咲かせていたんやろうなぁ。
凜と立つその姿。「長生きしてね」と思わず祈った。
雨降り。散った花びらたち。
大学が春休みの娘と、ランチに出かけた。
忙しい彼女、なかなか一緒に出かけることは出来ないので、仕事を調整して。
伏見界隈を少し歩く。
おみくじがひきたいと、長建寺さんに寄ってもらった。
もう一週間もしたらたくさんの人が訪れるんやろうけど、今日は静かで。
でも、しだれ桜は満開で。
長建寺さんは八臂辨財天がご本尊。時々お参りに寄せてもらっている。
さぁ、おみくじは・・気合いを入れて振って、出てきた番号の引き出しを開ける。
あれ?見覚えがあるなぁ・・
ひいた番号は、前回訪れたときと同じものやった。
「苦労してもがんばったら良い結果が待っているよ」
「職を変えず精を出しなさい」
心得ひとつで良いことにも悪いことにもなるから、調子にのったらあかんよ!と。
あぁ、「引き続き頑張りなさい」と言うてくれはったんかなぁと思った。
個展まで2ヶ月を切って、だんだん忙しくなってきて、娘には
「手ぇ切ったらあかんでっ!!」と毎朝出がけに念を押されるようになってきた。
前科があるので仕方ない(笑)
自己主張が苦手で、
作るばっかりで営業も苦手で、
それでもたくさんの方に支えられて今日まで彫り続けてこられた。
新しい場所で、新しいご縁もつながることと思う。
今まで通り変わることなく、ひとつひとつ丁寧に仕事をしていきたいと思う。
辨天さんにも背中を押してもらった気がする。
怪我せんように気をつけて、これからも精進します。
ひと月くらい前から、職人さんつながりでfacebookの友達が急激に増えて。
急激って言うても日に1人、2人やったんやけど、今日PC開けたら14人も友達リクエストが。
いろんな人に作品見てもらえるきっかけになればと始めたはずなのに、
本来人見知りの私、自分から積極的に広げることはなく・・3年ほどが経過していた。
でもリクエストしてくれはった方の投稿を見て
「うわぁ〜っ、すごい仕事してはるなぁ!」とか、
「こんな職人さんもいはるんや〜」などと思ってつながっていったら、
なんかいろんな国の方から友達リクエストがくるようになって、正直もう、訳がわからなくなってきた。
言語が違うから、投稿見てもよくわからへん。(出てくる訳もちんぷんかんぷん)
「承認する」「しない」の区別の付けようがない。みんな誰かの友達つながりやから。
つながった人が私の投稿に「いいね!」してくれはったのを見てつながっていってるんやろうけど、
「なんで?」って思うような方からもリクエストがきていて、不思議に思う。
展開についていけてなくて戸惑いながら、ふと、「洗心」のことを思い出した。
以前、哲学の道にあったお店。
「作り手と使い手のコミュニケーションの場」というコンセプトのもと、運営されていた場所。
店番も作り手がしていて、私も作品を置いてもらっていて、お店のお手伝いにも行っていた。
お客さんの8割近くが外国の方で、
国内国外からのリピーターさんも多くて、
「京都に来たら必ず寄るのよ」と言ってくれはる方もたくさんおられた。
小さなお店やったけど、お茶を飲みながらゆっくりお話していかれる方も多かった。
穏やかな微笑みでお客さんを迎え入れてはったウエタニさんは、もうおられない。
マドンナも、元気にしてはるやろうか?
「言葉が通じなくても笑顔と根性があれば大丈夫」と、彼女から学ばせてもらったなぁ。
身振り手振りでなんとなく通じて、笑顔で去って行くお客さんを安堵の気持ちで見送ることが、何度あったやろう。
洗心からたくさんの作品が、外国に旅立っていった。
ブログ以上に投稿間隔が空いている私のfacebook。
めっちゃ熱心にやっているわけではなく、仕事が忙しかったら何日も見ぃひんし・・
でも、
たくさんの国があって、たくさんの人がいる中で、私を見つけてくれはった人たちなんやから、
実際に会うことはないやろうけど、私の作品と日本の景色とかを楽しんでもらえればいいんかな。
私も、
訪れることのない景色や、いろんな職人さんたちの技や、可愛い子供さんの笑顔の投稿なんかを、
楽しませてもらおう。
いつか、洗心で会ったことのある方とつながれたりしたら、嬉しいやろうなぁ。
もうすぐ桜が咲く。
きっとまた、世界中からたくさんの人が哲学の道を訪れる。
このコ達は・・?たぶんホトトギス。こんなに出てくるとは・・
忙しくしている内に3月も半分過ぎて・・
どこからか風に乗って沈丁花の香り。探しに行く余裕もなく。
じっと座って彫っているだけやったらいいんやけど、あれやこれやいくつかのことが重なるともう大変。
「段取り悪なったなぁ」と苦笑いです。
今は5月18日からの個展に向けて準備中。先日ギャラリーに打ち合わせに行って来ました。
今回お世話になるのは、大阪市大正区のブリコラージュさんです。
とても素敵なギャラリーで、私の一番のお気に入りは、使い込まれてピカピカになってる木の階段。
今までお世話になった中で一番広いギャラリーで、小さい作品ばかりなのでどう展示しようか?と。
オーナーさんといろいろ相談しながら、楽しい展示会に出来るよう考え中です。
関西では3年ぶりの個展です。ワクワクしながら準備中ですが、日が近づくにつれフラフラになるんやろうなぁ(笑)
JR桃山駅の桜。早咲きの品種なので、もう満開です。
春蘭の蕾たち。 春が来るまで、あと少しやね。
大学生の娘は、春休みも忙しく・・サークルやバイトに飛び回っている。
4月から3回生。就活やインターンシップの話も先輩から聞いたりしているみたい。
大学に入るときは明確やった目標も今は揺らいで、いろいろと迷っているようやけど、
いろんなことにチャレンジして、その中から絞り込んでいけばいいんやないかなと思っている。
「大きくなったら何になりたいですか?」
「あなたの夢は何ですか?」
子供の頃はよく聞かれること。
大人になったら「あなたの夢は何ですか?」なんて、あんまり聞かれへんけど。
でも、娘といろいろ話している内に、
「私の夢は、何やろう?」って考えた。
50歳も近づいて、何言うてるん?って思うひともいはるかもしれへんけど、
自分でも、もう人生折り返してるやろうに何を今さら・・とも思ったりもするけど。
でも、考えて思いついたことがあって。
私、手元にある木を、全部形にして送り出してやりたい。
私は父の仕事場で、
彫りかけの観音さんとお不動さん見て涙がこぼれたけど、
娘には私がいなくなった仕事場で
「お母さん、やり切っていったな!」と思ってもらいたいなぁ・・と。
それが、この春49歳になる私の今の夢(笑)
そんな夢を見ながら、今日も木に向かう。
昨日、一昨日と、外で仕事やった。今日は家で仕事。
雨が降ったり止んだりの午後。外も暗く、子供の声も聞こえてこない。
まだ少し寒い仕事場で、猫を彫る。
楠の木を握りしめ、刀を走らせる。
すべすべした木、緩やかな曲線。
手のひらで温められた木の感触は、手の中に子猫がいるような気持ちにさせてくれる。
猫の毛並みを撫でるように彫刻刀で木を削りながら、大吉や何匹かの猫たちを思い出す。
私の彫った猫に触れながら、大好きなコの顔を思い浮かべてもらえたら・・
彫り手としてとても幸せなこと。
しっぽの長いコ、短いコ。
すらっとしたコにふっくらしたコ。
お地蔵さんが1体1体お顔が違うのと同じで、1匹1匹みんな違う。
いろんなひとに可愛がってもらいたいし、
いろんなひとをあったかい気持ちにしてほしい。
急に暖かくなって・・花粉も多いみたいですね。
去年はギリギリやった確定申告も今年は早めに済ませ、5月の個展に向けた準備を進めています。
今回は少人数でワークショップも出来ればいいなぁと、考え中です。
私は個展の会場で実演していることが多いのですが、
お客様から「木彫って、学校の図工の時間でした版画ぐらいしかやったことない」と言う声をよくお聞きします。
授業で使っていた版木は、ベニヤ板の場合もあったと思いますし、
彫刻刀の切れ味も違います。
刃が欠けたり切れ止んだりしても研ぐわけでもないし、
木の逆目正目に気を配りながら彫っていくわけでもありません。
そこまで指導してくれる先生はなかなかいはらへんと思います。
だから、「ガリガリ削ってた」と皆さん言わはります。
私は細々と木彫教室もやっているのですが、
生徒さんが「先生は削る音が違う。聞いてて気持ちがいい」と言うてくれはることがあります。
音が良いのは、刃物の切れ味が良いから。
それと、木が気持ちの良い向きに削ってやっているから。
しっかり研いだ彫刻刀で正しい目の向きに削ってやったら、「ガリガリ削る」ことにはなりません。
そして削った面もきれいに光ります。
「えっ!?木を削るのってこんなに気持ちいいの?」って思ってもらえたら嬉しいなぁ〜と。
それと、木彫教室のお話をしたときに、
「やってみたいけど平日の昼間は仕事やし無理・・」と言う方もおられます。
継続してお稽古に通うのは難しい方でも、1日だけでも楽しんでいただければ嬉しいなと思っています。
私は生まれたときからずっと、木に触れながら過ごしてきました。
小学生のとき、父の仕事場で彫らせてもらった木の感触も、握った刃物の柄の感触も、今も忘れず覚えています。
そして、力加減がわからずに、見本に彫ってくれた父の線のような深くて真っ直ぐな線が彫れなかったことも。
私も始めはそんなふうでした。
たくさん練習して修行して、今は木と話しながら仕事が出来るようになりました。
たくさんの経験・・はもちろん大事やけれど、
道具の状態や削る向きで変わってくることも多いです。
木が好きなひとに、木と仲良くする時間を過ごしていただきたいです。
詳しいことはまた決まり次第お知らせしますね。