気持ち整えて次の仕事へ

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    今年もきれいに咲いてくれたホトトギス。

     

     

    何日も図案を考えて、悩んで、やっと気持ちがまとまった。

    図面を描いて、お手紙書いて、ポストに投函。

    ふぅ。

    ひと山超えた。

    お返事はたぶん電話でしてくれはるやろう。

    すぐ取れるやろか?移動中とか出れへんときやったらどうしよう・・

    電話が苦手な私は、もう今から気が重い。

     

    ほんま、彫る以外の仕事はあかんなぁ。

    今日はもう、気持ちがざわついてるし彫らんとこう。なんか手ぇ切りそうやし。

     

     

    仕事をしながら、いろんなことを考える。

    今年はたくさんの方にお会いした。

    そんなことも思い出す。

     

    ほとんどの方が、

    「身体に気をつけてくださいね、無理しないでくださいね」

    と言うてくれはった。

    それから、

    「もっと自信持ってください」

    って。

     

    ありがとうございます。

     

     

    それぞれの方の手元に旅立って行ったコたちを時々思いながら、

    先へ先へと進んでいく日々。

     

     

    仏さまのおられる暮らし。

    私にとっては、当たり前の日々。

     

    生まれたときから今までずっと、

    そしてこれからもずっと続いていく時間。

     

    そんな日々が始まった皆さん、どんなふうに感じてはりますか?

     

    私の彫った仏さまは、あなたの支えになれていますか?

     

    ずっと仏さんと一緒に暮らしてきた私の彫る仏さんやから、

    気ぃつかわはらへんでいいんですよ。

     

    例えば

    「おはようございます」と声をかけて、

    向かい合って朝食をとる。

     

    一日頑張って疲れた夜に

    そっとほっぺを撫でながら

    今日の出来事を話しかける。

     

    いろんな所に一緒に出かけて、

    いろんな景色を一緒に見たり、

     

    特別な存在やろうけど、かしこまらずに共に時を重ねていってほしい。

    そしたらきっと、

    いてくれはることが当たり前になるやろうから。

     

    そんなふうになってくれはったら、

    作り手としてとても嬉しいなぁと思う。

     

     

    皆さんの

    喜んでくれてはるお顔、

    仏さまに向けるやさしい眼差し、

    思い出しながら

    励みにしながら、

     

    次の仕事へ。

     

    また喜んでくれてはるお顔が見たいから・・

    さぁ、気合い入れて頑張ろう!

     

     

     


    季節は進む

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      たぶん3年くらい前のゴーヤの種。

       

      夏の終わり頃、

      「芽ぇ出ぇへんやろう」と思いながら蒔いてみたら芽を出して。

      こんなことならもっと早い時季に蒔いてやったらよかったと後悔しながら、

      それでもすくすく育つ葉っぱや花に癒やされている。

      これからどんどん寒くなるのに・・ごめんな。

       

      ミカンの木にはアゲハ蝶の幼虫があと3匹。

      このコらにも、

      「早よ大きなってサナギになって!」

      と日々声をかけている。

       

      すでにサナギになっているコたちも見守りながら、

      これからやってくる寒い冬、

      その先に来てくれるであろう春を信じて。

       

      仕事で張りつめた気持ちの糸を

      何度も何度も緩めてもらいながら、

      今日も一日乗り越えられた。

       

       


      響きますように、届きますように。

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        今日は納品で、お客様と京都駅で待ち合わせ。

         

        無事にお渡しして、喜んでいただけて。

        次への元気をいただいて、笑顔でお別れして。

         

         

        さて、せっかく京都まで出て来たんやから・・と、伊勢丹の10階催事場に向かった。

        ちょうど仕事仲間の京都二方屋さんが「日本の職人展」(28日まで)に出展中。

        お互い忙しくてなかなか会うことが出来ないから、久しぶりの再会。

         

         

        初めて個展をさせてもらったギャラリーのオーナーさんがつないでくれはったご縁で、

        一緒に仕事をするようになって、もう8年になる二方屋さん。

        舞妓りんの別注シリーズの台座は、私の作品。

         

         

        出会えてなかったら、

        ひとつひとつ音色の違う「おりん」があるなんて、きっと今も知らずにいたんやと思う。

         

         

         

         

        私自身も、数年前に手に入れた寸四のおりんを、仕事場に置いている。

         

        今日も家を出る前に「納品行って来ます」と鳴らしてから出かけた。

         

        「おりん」イコール「佛前で鳴らすもの」

        ではないことも、

        二方屋さんと出会わへんかったら知らずにいたこと。

         

        もちろんお墓参りにも持って行く。

        でも、気持ちを整えたり、

        気合いをいれたいときに鳴らす・・ということの方が多い。

         

        この掌に収まる小さなおりんの音色に、どれだけ私は救われてきたことか。

         

        音色は使い込むことで変化していく。

        私のお地蔵さんや和つなぎたちと一緒やな、と思う。

         

         

        いくつもの工程を、一つとして手を抜くことなく、

        丁寧に、大切に、作り上げられているおりんたち。

         

        同じ想いで仕事をしている職人として、

        一人でも多くの方に知ってもらいたい、聴いてもらいたいと願っている。

         

         

         


        彫りながら考えて、少しだけ見えてきたこれからのこと

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          お地蔵さんが1体仕上がって、ご連絡を済ませて。

          その際にPCの他の方からのメールも見返して、

          改めて

          どれだけの方が待っててくれてはるんやろう?と怖くなる。

           

          ご注文をお受けしているお地蔵さんと和つなぎは、年内に皆さんお渡し出来そう。

          やっとゴールが近づいてきた。

          なので来年のことを考えていかなければいけない。

           

          今年は出来なかった個展の開催。

          どんなものを、

          どんなふうに?

           

          何をどう伝えたい?

           

           

          いろんなことを考えながら、

          怪我せんように気ぃつけながら、

          日々木と向き合っています。

           

          次回の個展は、5年ぶりの京都です。

          新しくご縁をいただいたギャラリーでの開催になります。

           

          詳しいことはまた追々お伝えしていきますが、

          とりあえず「来年は個展をします!」のお知らせです。

           

           

           

           

           

           

           


          ひとつひとつ、ただひとりの方のために

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            お地蔵さんが仕上がったとき、いつも娘に見てもらう。

             

            1体1体それぞれに、

            「可愛らしいお顔やなぁ」とか、

            「えらい細いお地蔵さんやなぁ」とか、

            自分の思うところはあるけれど

            お客様にお渡しするときに、それを口にすることはない。

             

            見るひとによって、感じ方は違うから。

            先に私がそう言ってしまうと、

            そういう先入観で見てしまわはるかもしれへんから。

             

            個展用のときは、

            「どんなひとが待っててくれてはるんやろうなぁ」

            と思いながら彫っているし、

            注文のときは、

            やり取りしたメールを読み返してから彫り始めるようにしたりして、

            どちらのときも「そのひとだけの仏さん」にならはることを意識して仕事を進める。

             

            だからああやこうや言い合うのは娘とだけ。

            私が思ってることと娘が感じることでも、すでに違うし。

            で、二人で順番にお地蔵さんをなでなでして、

            「いってらっしゃい」

            「仲良く暮らすんやで〜」

            と声をかける。

            それから、

            袋に入れて箱に入れて、送り出す準備に入る。

             

             

            今までどれだけ、そうやって送り出してきたんやろう?

            これからどれくらい、同じように送り出していけるんやろう?

             

            無事に送り出して、

            喜んでおられるのを見て安堵して、

            また次に取りかかる。

             

            生きてる限りその繰り返し。

             

            気持ち研ぎ澄まして。

             

             

             

             


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