日だまりでねこを彫る

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     このところ日中は、南向きの台所で仕事をしている。

     

    仕事部屋にしている部屋は北向きでとても寒くて。

    天気が良い日は午前中から3時頃まで台所にいる。

    床に座布団敷いて、膝掛けと道具。

    ここなら暖房も手元のライトもいらない。

     

    日中はひとりやから、どこで彫ってても誰にも文句言われへんし。

    ただ、散らかる場所が増えるけど(笑)

     

    これで彫ってる私の傍らに、

    ひなたぼっこしてるにゃんこがいてくれたら最高なんやけどなぁ。

     

    そんなことを考えながら、仕事をしている。


    信じて春を待つ

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      まだ所々残っていた紅葉も、去っていくこの寒さ!!

       

      京都も天気予報は雪マーク。娘が帰って来る頃には降り出しているやろうか?

       

      仕事場も寒さ厳しく、「どうしようかなぁ〜・・」と考えて思い出したのが綿入りはんてん。

      そうや、あれを着たらいいんや。

       

      30年ほど前・・父と寝起きしていた仕事場の自分の部屋は、800Wの電気ストーブだけ。

      あるとき母が赤いかすりのはんてんを買って来てくれた。

      それで寒さをしのいだなぁ。

      物持ちの良い私は、今でもそのはんてんを持っている。

      30年ずっと着続けていたわけでもなくて、着ていない冬も何年もあったから、そんなに傷んでもいなくて。

      きっと作りもしっかりしているんやろう。

      襟元には「久留米はんてん」の文字。

      丁寧にしっかり作られたものは、長くつき合える。それはきっと何にでも通じること。

       

      で、そのはんてんを羽織って、帽子をかぶって、膝掛け二重にして仕事している。

       

       

      寒さはこれから本番で、

      でも、もう春を待っているものもいて。

       

      そう、ウチのベランダで。

      ひっそりと、ゴミ箱の底に近い角っこで。

       

      さなぎになったこのコが、春を待っている。

       

       

      今年育ったアゲハ蝶の幼虫。

      夏のさなぎは緑色で、すぐに羽化して飛び立っていくけれど、冬越しのさなぎは枯れ葉色。

       

      最初の頃、育った木でさなぎになると思っていたので、大きくなるといなくなってしまうのは鳥に捕られてしまうのかなぁと思っていた。

      あるとき、ベランダを這って移動している現場に遭遇して、木を降りて違う場所でさなぎになるんやと知った。

       

      それからはかくれんぼの鬼の気分で、

      木からいなくなると「どこにいるんやろう?」とベランダ中を探してまわる。

      びっくりするような場所にいることもあって(サンダルの裏とか)

      どうしても見つけられなくて、羽化したあとに「あっ!こんなところで!!」って気づくこともある。

      今年ももう1匹はどこにいるのか見つけられていない。

       

       

      今、世界はとても不安定で、

      いつものようにクリスマスが来て、お正月も来てくれて、

      また、春を迎えられるんやろうか・・なんて考えたりもする。

       

      寒いけど、リモコンのボタンを押したら暖房がつく部屋の中にいて、

      温かいお風呂に入れて、ご飯が食べれて、

      木を彫ることが出来て。

       

      不安はいっぱいあるけれど、

      一日一日当たり前のようにしているすべてのことが

      とても恵まれたことなんやと噛みしめながら過ごしていくしかないんよなぁ。

       

       

      洗濯物を干すとき、ときどきそっと覗き込む。

      あぁ大丈夫。ちゃんとくっついてる。

      あんな低い位置でちゃんと羽化出来るんやろうか?

      いいや、あかんかったらまた助けてやろう。前にもひっくり返ってバタバタしてたの助けてやったことがあるから。

       

      春がきて、

      蝶になるために、今このコはここにいる。

       

       

      春、また変わりなく、めぐってきますように。

      青い空に、

      新緑の中に、

      飛び立っていってくれますように。

       

       

       

       

       


      今年もあと少し

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         雨が降るかのように葉っぱが降って、

         

        季節は進む。 またひとつ。

         

         

         

        伏見の御香宮さんで見た紅葉。

         

         

         宇治川沿いで見た青い空と朱の蔦の壁。

         

         

        まだ少し、秋の余韻に浸りながらも、年末までの段取りを考えて。

         

         

         


        白檀の小さい蓮華

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          小さな連肉と花びら。連肉の直径は1寸2分、花びらは3分5厘。

           

           

          ちびにゃんを彫るときに使う三角の木。先端の細い三角部分は切り離す。

           

           

          この小さい三角を、何かに使えへんやろうかと、ずっと考えていた。

           

           

          薄くて小さい。思いつかないまま、何年も過ごしていた私。

           

          ちびにゃんが生まれるたびに、増えていく三角。

          ふと、思った。

          「これ、花びらに使えへんやろうか?」

           

          葺き蓮華は、彫った花びらを1枚1枚貼り重ねて仕上げていく。

          一番最初に貼るのを1段目、ぐるり1周貼って、その次重ねていくのが2段目。

          3段で完成なら「3段葺きの蓮華」、4段なら「4段葺きの蓮華」、5段なら「5段葺きの蓮華」。

          それぞれの段ごとに、花びらの厚みやカーブを変える。

          1段目は薄くていいので、使えるかも・・そう考えた。

           

          連肉になってくれる木も、お地蔵さんの木を探しているときに見つかった。

          お地蔵さんちょうど2体入ってはる大きさやけど、

          お地蔵さんになるには、木目がはっきりしすぎている木。

           

          その木に連肉になってもらうことにして、小さな蓮華に取りかかった。

           

          この蓮華のように、蓮華だけでひとつの作品のときは、仏さんが乗らはらへんので花びらをすぼめて貼っていくけど、

           

          今度の蓮華は仏さんが乗らはるように、「蓮台」として作っていく。

          仏さんの台座の一部としての蓮華。

           

          注文をいただいてるわけではないので、他の仕事の合間に挟んでいく仕事やけど、

          あの小さな三角たちが小さな花びらに変身して、

          いつか仏様の足元に、花開く。

           

          そんな日を楽しみに、1枚1枚彫っていきたい。

           

           

           

           

           


          木がつなげてくれるもの

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            私の相棒の、ハートの和つなぎ。 二つのハートは、「木」と「私」。

             

            十数年使い込まれて艶の出た木肌のネックレスは、

            私の苦しいときも楽しいときも、いつもそばにいてくれた。

             

            だんだん歳を重ねてきて、

            「もうハートは可愛らしすぎるかなぁ」と思うときもある。

             

            でも、気合いを入れて出かける日、

            ちょっと気持ちが弱っている日、

            やっぱりお守りみたいに身につける。

             

            ひとつの木で、つながったふたつのハート。

            昨日はこのハートが、素敵なご縁をつないでくれた。

             

            一つは、念願の奈良での個展が決まったこと。

            探しててもなかなか見つけられへんかったのに、とても素敵なオーナーさんと空間に出会うことが出来た。

            私の和つなぎに目をとめてくれはって。

             

            もう一つは、

            道を尋ねてくれはった東京の方とのご縁。

            木彫に興味を持っておられるとのことで、ホテルまでの短い道のりの間に話が弾んで、とても楽しい時間を過ごさせていただいた。

             

            帰りの電車の中で、

            「なんてミラクルな日やったんやろう」と、幸せをかみしめ・・

            ご縁をつなげてくれた和つなぎに感謝している。

             

            これからも、

            笑ってたり泣いてたりする私に寄り添って、

            なんにも言わずに光を増していくんやろう。

             

            誰かのそんな存在になれるものを、たくさん作り続けていきたいと思う。

             

             

             

             

             

             


            仕事の合間に

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                お茶の実。ころんと丸くて可愛らしい。

               

               

              彫ることに集中して、また更新がゆっくりになっています。

              「市内の観光地はえらい人なんやろうなぁ〜」と思いながら、すっかり寒くなった仕事場で木と向き合う日々。

               

              疲れたら、近所のねこ道へ。

              何匹かに会えるときもあれば、誰にも会えないときも・・

               

              気になっていることが・・

              大吉と同じキジトラ腹白の、顔見知りの雄にゃんこの顔をずいぶん長いこと見ていなくって。

              「みぃさ〜ん!」って呼ぶと、

              「みゃ〜〜ん」ってとっても可愛い声で返事してくれてた雄にゃんこ。

               

              みぃさんには会えないけど、みぃさん柄のにゃんこは数匹。

              みぃさんの子供なんかなぁ?といつも思って見ているけれど、このコ達とは挨拶出来るほど仲良しではなくて。

               

               

              出来ることなら、連れて帰って暖かいコタツでとろけさせてやりたい・・と、何匹のコに思ったやろう。

              そうしてやることが出来ずに、何匹のコと会えなくなってしまったやろう?

               

              大吉を見送って早9年。

              頑張れ私!!と言い聞かせ、今日もしっぽにゃんこの木出しと仕上げ。

               

               

               電車に乗って出かけなくても、顔を上げればたくさんの綺麗な葉っぱたち。

               

               

              美しく、潔く。散ったあとには春への準備。


              今日見た景色

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                今日は仕事で河原町御池まで。 川端通りから見た鴨川。

                 

                 

                 木屋町通りも四条下がると人も少なく。 

                 

                 

                川沿いの桜の葉っぱは散っていて、モミジはまだ色付き始めたところで。

                「うわぁ〜っ、きれいやなぁ〜」という紅葉には出会えなかったけど。

                 

                 七条の手前の橋、夕暮れの空に京都タワー。

                 

                今日歩いた歩数、14799歩!

                 


                今も覚えていること

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                  今年は桜の葉っぱがあっという間に紅葉して、あっという間に散っていったように感じます。

                   

                  秋の観光シーズン、紅葉を見にたくさんの人が京都を訪れてはります。

                  人混みが苦手で・・見所満載の京都にいながら、あまり出かけることもなく・・

                  この間出かけた知恩院界隈でもう満足してしまっています。

                   

                   

                  昨日買い物に行った先で、年賀状の印刷受付看板を見かけました。

                  下の方、喪中ハガキのところに「ペット喪中ハガキ」を見つけびっくり。

                   

                  でも私も大吉が亡くなった年の暮れ、

                  「気持ちは喪中やんなぁ・・でも人間やなくて猫やしなぁ・・」

                  と思いながら、年賀状を書いていたのを思い出しました。

                   

                  同じような思いのひとがたくさんいはって、ついにこんなハガキが出来たんやなぁ・・

                   

                  ふと気がつくと、人生で大吉と一緒に生きた時間より、一緒やなかった時間の方が長くなってしまってました。

                  私が高校生のときに連れて帰ってきて、22年半一緒やった大ちゃん。

                  今も側にいてくれたとしたら30歳!立派な化け猫やなぁ(笑)

                   

                  今もあの毛並みの感触を覚えています。

                  そしてそれを思い出しながら、たくさんねこを彫り続けています。

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   


                  秋の京都で

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                     知恩院三門と、色付き始めた木々。

                     

                    12日まで秋期京都非公開文化財特別公開で上がることが出来ます。

                     

                     

                     

                    参道の大きな木に、小さなツタの葉っぱ。

                     

                     

                    足元の石畳。これも職人さんの仕事。 きれいやなぁと思う。

                     

                    お寺のお堂も、こうした石の配置も、

                    名も残っていないたくさんの職人さんが淡々とこなして造り上げたもの。

                     

                     

                     

                    今も生き生きと葉を茂らす大木と、

                     

                    柱になって力強く支える大木と、

                     

                    どちらも私ら人間よりもずっとずっと長生きで。

                     

                    人と同じで、尊い生命で。

                     

                     

                    気持ち引き締めて仕事しようと、改めて思いました。

                     

                     

                     


                    今日も明日も、出来ればずーっと。

                    0

                      最近のことやけど、自分が10代の頃に言ったことをふと思い出した。

                       

                      「彫ってるときが一番幸せ」

                       

                      あの頃は実家暮らしで、家賃や光熱費の心配をすることもなく、ただひたすらに修行に励んでた。

                      しんどいこともいろいろあったけど、それでもそう言えるほど木を削っている時間が好きやった。

                       

                      あれから30年。

                      いろんなことがあったし、彫ってなかった時間もずいぶんあった。

                      今はまた、黙々と木を削る日々。

                       

                      あの頃と違うことは、

                      私の作品として木に向き合えていること。

                      喜んでくれる人にこれからもたくさん出会えることを祈って、

                      一日一日仕事している。

                       

                      今日も彫ることが出来た。

                      明日もまた彫れますように。

                      明後日もまた彫れますように。

                       

                      彫ってるときが、一番幸せ。

                       

                       

                       



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